和歌山大学 システム工学部
Vision and Robotics Laboratory

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事例に基づく学習 (Case/Instance Based Learning)

過去、多くの人工知能研究者が先見的な知識に基づいて世界の記述を試みたが、現実世界の複雑さを記述しつくすことができず、挫折してしまったことはよく知られている。
このような歴史を振り返ると、学習・認識・理解の問題に関して、知識やルールを可能な限り排除した別の方法論が必要であるように思われる。
また、知識やルールを用いないことと同じように、認識主体についても、複雑なアーキテクチャやアルゴリズムを仮定せずに、できる限り単純な計算規則のみで学習・認識・理解の枠組みが構築できれば、純粋で本質的な学習・認識・理解の研究が行えるはずである。

このような観点から、我々は事例から一般的な概念記述を帰納することなく、事例によって他の事例を説明するという「事例に基づくコンピュータビジョン・ロボティクス」を提唱する。
このような研究の流れは、1967年に最近傍識別器が登場して以降ずっと続いてきたが、さほど注目されることはなかった。
コンピュータビジョンの分野では、村瀬・Nayarらによる「パラメトリック固有空間法」、ロボティクスの分野ではMooreらによる「Memory based Learning」などにその萌芽は見られるが、これらはまだ事例に基づく学習・認識・理解というパラダイムへとは結実してはいない。

その一方で、計算機そのもののメモリ量の飛躍的増加、計算速度の向上、kd-treeなどのアルゴリズムの発展、を背景にしてパターン認識の古典的手法であった最近傍識別器が再び世界的な規模で息を吹き返しつつある。この背景に加えることがあるとすれば、Vapnik による Support Vector Machine(SVM) の成功を挙げることができよう。SVMは、識別面近辺に存在するトレーニングパターンを抽出し、それらのみによって識別を行う手法と見なすことができる。これは、「いくつかの特殊事例のみを知っていれば、複雑な学習を行わなくても高精度な認識が実現できる」という研究者の認識を高めさせたとも見なせる。

前述の通り、コンピュータビジョンやロボティクスでは、まだ事例に基づく手法は主流とはなり得ていないが、自然言語処理等の分野では事例に基づく学習の研究が盛んに行われるようになっており、今後この方法論が重要な柱になることは想像に難くない。
我々の研究グループでは、このような観点から以下のような研究を行っている。

識別問題における Condensing/Editingの理論
画素、領域、対象の3レベルにおける事例ベース学習・識別手法の確立と応用
非線形写像に関する新たな学習理論の確立と、ロボティクス、コンピュータビジョンへの応用
事例に基づくカメラキャリブレーション




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