科目名 システムソフトウェア
担当教員 和田 俊和
対象学年 1年,3年 クラス S1
講義室 A−101 開講学期 後期
曜日・時限 水3 単位区分 必,選択
授業形態 - 単位数
科目名(英文) System Software
研究室 A513
授業の概要・位置づけ  本講義では,プログラム開発に関わる基本ソフトウエアシステムについて学ぶ.ここで言う基本ソフトウエアとは,WindowsやLinuxなどのオペレーティングシステム(OS),ならびにC++やJavaといったプログラミング言語処理系を指す.OSでは,中央演算処理装置(CPU),ハードディスクなどの補助記憶装置,主記憶装置,などの計算機資源を実装にかかわらず抽象化して利用者に見せることが行われる.具体的にはプロセスとスレッド,仮想記憶,ファイルシステム,などである.プログラミング言語処理系では,高級言語で記述されたプログラムテキストをCPUが実行可能な機械語に変換する過程を,字句解析,高文解析の2段階に分けて説明する.
 本科目で扱う内容は,CPUや主記憶装置,補助記憶装置などのハードウエアに近い部分のソフトウエアに関するものであり,計算機システムに関する知識が必要である.また,プログラミングを行う際のソフトウエアの基盤に関する知識を提供しており,プログラミングに関連する講義や演習で生じる疑問やトラブルに対処するために役立つはずである.
授業計画
  1. 計算機システムの復習:中央演算処理装置(CPU),プログラムの実行,主記憶装置,補助記憶装置
  2. オペレーティングシステムとは:CPU,主記憶装置,補助記憶装置などの抽象化
  3. CPUの抽象化1:スレッドとプロセス,割り込み
  4. CPUの抽象化2:CPUの割り当てアルゴリズム
  5. 主記憶の抽象化:アドレス空間と仮想記憶
  6. 補助記憶装置の抽象化:ファイルシステム
  7. 演習問題
  8. プログラミングシステムの概要,文法とそのクラス,字句解析と正規文法
  9. 正規表現からの非決定性オートマトンの生成、決定性オートマトンへの変換
  10. 字句解析用オートマトン生成ソフトウエアの実際
  11. 構文解析と導出,文脈自由文法の構文解析法:LL構文解析
  12. 文脈自由文法の構文解析法:LR構文解析
  13. コンパイラ-コンパイラと構文解析の実際
  14. 演習問題
  15. 講義の総括と試験
到達目標 オペレーティングシステムの構成要素の役割と仕組み,字句解析と構文解析について理解していることをもって合格とする.
成績評価方法 期末テストで評価し,60点以上を合格とする。但し,5回以上欠席した者は不合格とする。
教科書 特になし
参考書 ・オペレーティングシステム 野口健一郎 オーム社2002
・コンパイラ 湯淺 太一 著 昭晃堂 2001
備考 情報通信システム学科の学生へ: この科目は、当学科の学習・教育目標のB2に関連する科目である。 学習・教育目標 http://portal.sys.wakayama- u.ac.jp/info/cc/

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